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| シカゴ(CHICAGO) |
今年のアカデミー最優秀作品賞。 舞台は1920年代のシカゴ、スキャンダルを逆手に取りスターダムに駆け上がる二人の歌姫と、彼女等の運命を操る敏腕弁護士が中心。 ミュージカル作品の映画化ということで、ストーリーにミュージカル場面をちりばめた作品となっている。 何しろストーリーの本編とミュージカル場面が交互にめまぐるしく映し出されるのだが、意外なほど見ていて疲れなかったし、2時間弱もあっという間に過ぎてしまった印象だった。 そのストーリーなのだが、見ていると今も昔も全く変わらないなあという印象。 1920年代のシカゴは禁酒法の時代だが、抑制への反動からかセックスとジャズ、そして犯罪が蔓延する社会であった。 しかも、その犯罪さえも娯楽となり、事件が起こるたびにその当事者がスターとしてもてはやされるありさまなのだ。 その風潮は、実はいまも全く変わらない。 殺人、麻薬、売春、セックス、拝金主義、etcはアメリカニズムの影の姿になっている。 日本もアメリカほどではないがそれに近づきつつある。 連続通り魔殺人に代表される凶悪犯罪を見るたびに、犯罪そのものがアメリカ化している気がする。 殺人の動機に「むしゃくしゃしてやった」とか「誰でもいいから殺したかった」とか、殺人が欲求不満解消の一手段になりつつある怖い時代なのだ。 心底にあるのは「自分さえよければそれでもいい」という自己中心的な欲求であり、実はアメリカ人の共通する特徴でもある。 自分の非を認めるどころか、自分の行動を正義化するのがアメリカ人である。 アフガンやイラク侵攻を見ると分かるでしょう。 話が少しそれてしまった。 要するに、私には富と名声を得るためにはどんな手段でも正当化されてしまう風潮を皮肉をこめて描いた映画と映った。 (03.05.05記) |